「何が起こっているかというと 働くということは仕事から切り離されつつあり、 仕事と働くということは会社から切り離され、会社はますますプラットフォーム化している。」 トーマス・フリードマン
1997年から2012年の間に生まれたZ世代は、今や世界人口の三分の一以上を占めるようになりました。Z世代は、ミレニアル世代やさらに保守的なベイビーブーマーとは根本的に異なり、個人消費とテクノロジー分野だけでなく、政治と文化の面でも様々な行動を示す非常に多様な集団です。仕事を始める年ごろにあるZ世代は今、リタイアした保守世代が以前担っていた仕事を引き継ごうとしています。Z世代は、成功の定義やキャリアについてユニークな世界観と視野を持つ世代でもあります。
当然、新たな構造的なトレンドは雇用市場を形作り、他の側面においても多数の影響を及ぼすでしょう。たとえば、テクノロジーの発展と自動化により、肉体労働を要する単調な仕事はなくなっていき、その結果、業務内容が変わり、有能な人材獲得のために激しい競争が繰り広げられることが予想されます。さらに上場企業と従業員にとって、新たな優秀な人材を惹きつける職場を作り上げ、必要なスタッフを確保し続ける仕組みを構築するために、イノベーションが不可欠になります。Z世代が現在の仕事環境および今後に大きな影響を及ぼすようになった今、どんな要素により従来の仕事環境が変革されていて、どのような変化が起こっているか理解することが重要となります。
フレキシブルなワークスペースの進化
前述の通り、今日Z世代は現在の仕事環境および今後の仕事環境の構築に大きな影響を及ぼしています。同時に、フレキシブルワークスペースの進化は、Z世代およびそれ以前の世代の考え方と働き方に合致しています。というのも、フレキシブルオフィススペースは空間に対して、イノベーションとテクノロジーに支えられたアジャイル方式を導入しているからです。この記事では、Z世代の行動と視点を形作った要素を深掘りし、Z世代による仕事関連の需要に応えるために、フレキシブルなオフィススペースプロバイダーがどのように進化していったかを見ていきます。特に、企業が時代遅れにならないように、Z世代にとって魅力的な職場を構築し、職場にシームレスに取り組み、物理的なオフィス空間やサービスオフィスなどの資産を最適化し、経営や事業戦略を作っていく方法についてご紹介します。
Z世代の特徴 - Z世代の世界観を形作る主要要素とは
Z世代にとって「働き始める」とはどんな意味を持つかを理解するには、人類の歴史と世界環境の変化について手短におさらいする必要があります。前の世代と比べると、Z世代は民族的にも考え方についても多様な集団であることを重要な点です。Z世代はワールド・ワイド・ウェブ上で知識と可能性が莫大に拡大した様子を目撃しました。ボタンをワンクリックするだけで情報アクセスが共有され、商取引が完了する状態がますます増えてきています。デロイト社が最近実施した調査によると、統計を見れば、Z世代の中心的価値観、さらにどのような種類の組織や業界に惹かれる傾向があるのかを含めて、Z世代の行動パターンを形成する要素を特定し、理解することができます。
Z世代は2019年に大学を卒業し、人数ではミレニアル世代より100万人多い
• 「生まれた年 – 1997年以降の生まれ」
• 「卒業:高校を2019年に卒業」
• 「民族性 – Z世代のほぼ半数(50%)以上が非白人」
• 「雇用 – 半数以上(54%)が、初めての仕事はオンラインのつながりを介して見つけられるだろうと信じている」
• 「スキルセット – 半数以上(52%)がソフトスキルよりテクノロジースキルに自信がある」
• 「Z世代は自ら考えて行動するタイプ。心から他者を気遣い、多様なコミュニティの構築を努め、柔軟性、妥当性、信頼性、非序列的なリーダーシップを重視する」
• 「テクノロジー – 100%デジタルネイティブ世代」
Z世代はもともと起業家精神にあふれているか、それともリスクを回避する傾向にあるか?
Z世代が成人する環境や上述の要素を調べていくと、微妙に異なる概念が出てきます。比較的保守的な前の世代と比べると、Z世代はワークライフバランス、福利厚生、フレキシブルな働き方などを大事にします。このような仕事関連の価値観を持つ多くの人は、フレキシブルな職場を好む傾向にあります。フレキシブルオフィスへの需要が時と共に進化するにつれ、企業やビジネスプロフェッショナルにとっての仕事場に関する戦略も大幅に変わってきました。ハイブリッドの働き方がますます普及し、それにより企業は新たな働き手を取り入れることができ、働き方に関する環境が大きく変化しています。その結果、最新のテクノロジーを導入し、従業員の幸せをサポートするために、フレキシブルかつ持続可能なワークスペースを取り入れようとする企業も増えてきています。
Z世代:グローバル市民
歴史的には企業利益の最大化を最重要視されてきましたが、企業に持続可能な基準、実践、開示要件を求める政策からなるグローバルな環境・社会・ガバナンス規制が構築された今、企業はこれらの政策に大きな影響を受けています。このような社会環境で育ったZ世代は他の世代に比べると全体的に社会問題に精通しています。最近、欧州が採用した「企業のサステナビリティ・デューデリジェンス指令案」は、世界中の企業に影響を及ぼすことが予想されています。以上を総合すると、Z世代は企業が提供するサービスや製品に関する倫理、実践、社会への影響など、企業が社会問題にコミットする可能性を評価することが分かります。
上述の特徴は、コンパスオフィス社のフレキシブルなワークスペースの基にある価値観とシームレスに合致しています。アジア太平洋地域のビジネス中心地に、最新のテクノロジーを完備した環境に優しいオフィスを多数運営するコンパスオフィスは、急進的なビジネスモデルを持ち、物理的やデジタルのオフィス空間に対して持続的かつ包摂的なアプローチを取っています。コンパスオフィス(職場)は共同創造のエコシステムの一部と見なされるべきだとも考えます。さらに、仕事場は将来の多くの世代のために地球環境を守るために持続的なやり方で人々が集い、つながり、クリエイティビティを実践するための、健康と幸せを促進する高品質の空間であるべきだと考えています。これは、Z世代が好む職場の特徴と一致するでしょう。
STEMの仕事 – 多様性と包摂性
Z世代はこれまでの世代と比べると、最も多様な世代だと言われています。従来の多様性、つまり人種とジェンダーの面での多様性だけではなく、自己のアイデンティティや物事に対する姿勢の面でも多様性がある世代です。ただし、2022年のグローバルジェンダーギャップレポートは、この点、厳しい現実を表しています。現在のジェンダーギャップは68%以上で、完全なジェンダー平等を達成するには、あと132年かかると書かれています。STEM(科学 ・ 技術 ・ 工学 ・ 数学)分野の採用担当者、また以前よりジェンダーギャップが大きい分野では、ジェンダー平等を推し進める方法を積極的に探るべきでしょう。大局的には、ジェンダー平等に基づく報酬および役員の選出が必要となりますが、上場企業の多くは統計的にこれらの点では遅れているのが現状です。ミクロのレベルでは、将来のワークプレイス向けのブランド戦略には、人類の状況のすべての範囲を代表する包摂性を実践すべきでしょう。
職場(ワークスペース)の今後
かつてないほど多様な世代であるZ世代は、今や世界の人口の3分の1以上を占めています。Z世代はユニークな世界観を持ち、キャリア開発についての見方も独特で、これより前の世代と比べると仕事場に柔軟性を求め、異なる成功の定義を持ちます。このようなパラダイムシフトは、今後のオフィス空間の開発、そしてワークスペースに多大な影響を及ぼすでしょう。これらの新たな影響力とパラダイム転換は新たな現実は作りだし、特に資産(オフィスや物理的なワークスペース)最適化について、また企業が成功を収めるための持続的な優秀な人材の確保において、複雑な問題を提示します。
コンパスオフィスについて
コンパスオフィスは、アジア太平洋地域で急成長しているフレキシブルなワークスペース・プロバイダーとして、ビジネスプロフェッショナル、スタートアップ企業、多国籍企業などに向けてサービスを提供しています。
2009年以来、弊社のグローバルサポートチームは、現代の変化に富むリスク環境で成長を促進するよう、企業ごとにカスタマイズされた革新的なワークプレイスとプロフェッショナルサービスの提供に専念しております。
弊社は2万以上のクライエントのネットワークを持ち、10都市において50以上のオフィスがあり、このポートフォリオは拡大し続けています。弊社の企業向けITインフラとコミュニケーションソリューションは、モダンな職場(ワークプレイス)の需要に応えるようデザインされています。
詳細は、www.compassoffices.com/ja-jp/をお訪ねください。