Published: 令和5年12月13日
Updated: 令和5年12月26日
Category: Startups , IT & Tech

東南アジアで成功しているスタートアップ企業 4選 (2023年版)

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現代社会のダイナミックな環境にいる企業の中でも、スタートアップ企業は社会に大きな影響を与え、イノベーションを促進する強い意気込みに溢れています。スタートアップ企業は機敏に動き、革新的アプローチや新鮮なアイデアを取り上げ、迅速にスケールアップする可能性があるという特徴あります。成功するスタートアップ企業は経済的に大きな反応を呼び込み、雇用の機会を創出し、社会を変革させるような商品やサービスを提供しています。

すでに2016年に、現代テクノロジーに精通した人口と成長の著しい市場を抱える東南アジアは、スタートアップ企業のインキュベーターになり始めていました。この地域のスタートアップ企業の傾向を見ると、数多くのベンチャー企業が顕著なユニコーン企業(企業価値が10億ドル以上に達した株式非公開のスタートアップ企業)に変換していて、成長しやすい土壌があることが分かリます。

本記事の後半では、競争の激しい環境に置かれているスタートアップ企業が、イノベーションを生み出し、高い生産性を維持するために、どうやって最適な職場環境を作れば良いか、私たち専門家のアドバイスをご紹介します。

 

概要:アジアのスタートアップ企業を取り巻く環境

東南アジアのスタートアップ企業を取り巻く環境は、さまざまなアクティビティが盛んに行われていて、楽観的見通しが特徴的です。この様子はテッククランチやNikkei Asiaなど主要サイトの記事にもなっています。

2023 年に、東南アジアのスタートアップ企業は数百万米ドルの投資を呼び、テクノロジー企業を取り巻くエコシステム内で大きな成長を遂げました。このような投資の流入は、より大きなトレンドの存在を証明しています。データとビジネスインテリジェンスのプラットフォームであるStatistaによると、東南アジアのインターネットユーザーの市場価値は2023年には2,180億米ドルと予想されていましたが、2025年までには2,950億米ドルに上昇すると予想されています。

Apple社の製造パートナーであるFoxconn社のような強固でグローバルなテクノロジー企業が、インドで15億米ドルという大規模投資にコミットしたことにより、この傾向はさらに強化されていると言えるでしょう。

業界の主要企業によるこのような戦略的な動きは、東南アジア地域の将来性を促進するだけでなく、仕事の創出、テクノロジーの発達、地域経済の成長という面でも大きなプラス効果が期待できます。

 

アジアのスタートアップ企業4社の最新情報 (2023年版)

これからご紹介するスタートアップ企業は、イノベーションと成長の可能性の良い例であるだけでなく、アジア地域のテクノロジーとビジネスの将来を形作っています。特に2023年には、画期的なスタートアップ企業4社がユニークなソリューションを展開し、資金集めにも成功し、話題になりました。

 

1. J&T Express

本社所在地: インドネシア
合計時価総額: 140億米ドル (2023年12月13日の大引け時点 (出典: PitchBook))
目標資金額: 5億97万米ドル
業種: ロジスティクス

公開市場への参入にあたり、宅配サービスを提供するインドネシアのスタートアップ企業J&T Express社は、39億2 千万香港ドル(5億97万米ドル相当)の資金調達を目標としていると発表しました。

以前より大いに期待されていたこの動きにより、J&T Express社は2023年の香港で2番目に大きな新規株式公開を実施し、グローバルに注目される存在となりました。

3億2650万株の株価を12香港ドルに設定するという戦略的な価格決定は、J&T Expressの堅牢な財政計画を明確に示しているだけでなく、約1057億5 千万香港ドル (135億1000万米ドル相当)という株式公開後の堅牢な市場資本化の基盤作りにもなっています。

しかし、2021年の最高評価額200億米ドルと比べると、この値は厳格に再調整されたものだと理解できます。先行きが不透明な経済状況の中、J&T Expressは投資家との議論には現実的で実践的なアプローチを用いていることを反映しています。

J&T Expressにとって、強固な支援を受けるのは初めてではありません。2022年にはシンガポールの政府系ファンドであるTemasekから20 億米ドルという高額の資金提供を受けています。これは、J&T Expressの将来性と成長軌道への信頼の表れとも言えるでしょう。

 

2. Grab

本社所在地: シンガポール
合計時価総額: 122億8000万米ドル (2023年12月14日大引け時点 (出典: CompaniesMarketCap)) 
業種: 配車サービス、フードデリバリー、デジタル支払いサービス

スタートアップ企業にとっての最高のビジネスアイデアのひとつを活用しながら、東南アジアで配車・宅配サービスを提供するGrabの経営状態は、2023年に大きく向上しました。収益は前年比で61%増加し、6億1500万米ドルを達成したGrabの堅調な成長軌道は明らかでしょう。

この注目に値すべき伸びは、競争が激しい市場におけるGrabのレジリエンスと成長の可能性を表しています。

Grabはシンガポール第3のタクシーオペレーターであるTrans-cabを買収し、交通ネットワークを強化する動きを見せています。これで、Grabのシンガポール市場での優勢はさらに強固なものになるでしょう。

全体的な市場けん引力として、Grabの合計取引総額は前年比5%(実質ベースでは6%)増加しました。この増加は、主にモビリティーとデリバリーサービスの成長から生じています。

グループで調整されたEBITDAは四半期で2900万米ドルを達成し、前年の1億6100万米ドルの赤字と比べると、1億9千万米ドルの向上となり、これはGrabにとって歴史的転機となりました。しかし、2023年6月にはGrabは、従業員全体の11%を占める千人以上の従業員を解雇するという苦渋の決断に直面しました。

 

3. Gojek (GoToの子会社)

本社所在地: インドネシア
親会社の合計時価総額: 65億5000万米ドル(2023年12月14日大引け時点 (出典: CompaniesMarketCap))
調達済みの資金額: GoToから1億5000万米ドル調達
業種: 配車サービス、フードデリバリー、フィンテック

東南アジアのオンデマンドサービス市場の大手企業であるGojekは、親会社GoToの新規株式公開だけでなく、それ以上に大きな影響を及ぼしています。さらに、配達サービス、フード、買い物サービスだけでなく、金融テクノロジーにも参入することでサービスの多様化を図り、ユーザーベースを拡大しています。

2023年10月3日にGoToは総額1億5千万米ドルという莫大な私募を発表しました。

この投資は国際金融公社(IFC)からの最高1億2500万米ドルと、Franke & Company社からの2500米万ドルを含んでおり、有力な大規模投資家らの信頼を示していると言えるでしょう。 

最近では、プレミアムフードデリバリーサービスのDeliverooと相乗作用のあるコラボを開始し、競争力を強めています。この革新的なパートナーシップは、Deliverooのプラスゴールド定期購入者向けのエキサイティングな特典として、Gojekの2割引クーポンを毎月2枚提供するものです。

Gojekの利用者も、1か月に8回以上Gojekの配車サービスを利用すると、6 米ドル相当のDeliverooクーポン特典を獲得できます。この戦略的提携は顧客の利益を増大するだけでなく、補完し合い、強化し合う、相互につながっているサービスからなるエコシステムを作り上げるという、Gojekの戦略的意図を表してもいます。

 

4. Flash Express

本社所在地: タイ
評価額: 21億米ドル(2023年1月時点 (出典: Nikkei Asia))
調達済みの資金額: 4億4700万米ドル
業種: Eコマース・ロジスティックサービス

Flash Expressはタイ初のユニコーン企業で、2023年1月にはフィリピン市場にも参入し、東南アジア地域での迅速な事業拡大に向けて新たなマイルストーンを作り上げました。

ロジスティクス大手としてFlash Expressの本社は、ラオスからマレーシアまでを複雑に通り抜ける高速デリバリーサービスを提供しており、目を見張るほどに事業を拡大しています。

シリーズFの資金調達ラウンドでの成功に勢い付けられたFlash Expressは、2023年1月に150 億バーツ(4億4700千万米ドル相当)の財源を確保しました。この戦略的動きは、国際的な事業展開に向けた野心を強化し、ライブコマース分野のベンチャーを加速させるものです。2022年には200万個もの荷物を配送し、1日あたりの配送数としては最大数を記録しました。これはFlash Expressのロジスティクスに関する強固な洞察と事業規模を示しています。

Flash Expressは、戦略的な財務提携をすることで事業を推進し、常に進化している東南アジアのロジスティクス業界で主要プレイヤーの立場を確立する、良い例でしょう。

フレキシブルオフィスはテックスタートアップ企業をどのようにサポートしているかコンパスオフィスのようなフレキシブルオフィススペースのプロバイダーは、東南アジアのテックスタートアップ企業の目まぐるしい急成長をサポートする上で、どのような重要な役割を果たしているか

を次に見ていきましょう。

この記事でご紹介したスタートアップ企業は躍動的で、革新的な情熱を抱えているという特徴があります。それらの特徴は、モダンかつフレキシブルなワークスペースの活用で得られる、しっかりとした基盤と敏捷性により強化されている場合も少なくありません。

フレキシブルオフィスはスタートアップ企業の成功を形づけるのに重要な役割を担っています。ここからは、フレキシブルオフィスの主なメリットをご紹介していきます。

●    事業用のITインフラ:フレキシブルオフィスには、企業向けのITインフラの設備があります。そのため、スタートアップ企業は初期段階でテクノロジー関連の大規模投資をする必要がありません。ITインフラシステムを自社で配置するという複雑な作業をしなくても良い上に、初期費用をかけずに、どんどん進化しているデジタルの世界とのつながりを確保できます。

●    便利な立地と市場浸透:フレキシブルオフィスは特にアジア太平洋地域のビジネス中心地にあるため、スタートアップ企業にとって、よりよい市場浸透の可能性を提供します。離れていてはアクセスしづらいクライエントや提携企業、人材と近距離で仕事を行えます。

●    コスパが良い:オフィススペースを調整することで生じる財務上の柔軟性は、スタートアップにとってメリットです。長期の賃貸契約や不動産物件の購入というしがらみがないため、効率よく費用を管理し、成長と商品開発にリソースを注ぐことができます。

●    多目的で融通が効く: スペース、レイアウト、追加の機能、購買要件など多様なニーズを満たすようにカスタマイズされたソリューションが提供されているため、フレキシブルオフィススペースのプロバイダーは、スタートアップと共にスケールアップできます。迅速に変化に適応する能力は、急速に進化しているビジネスには不可欠です。

●    生産性:最適な職場環境とは、物理的な空間だけの問題ではなく、ビジネスのニーズが変化するにつれてスピーディーに対応できる能力にも関係します。フレキシブルなオフィススペースを使えば、プロジェクトの盛衰に合わせてオフィス空間をアレンジできるので、スタッフが仕事に集中しやすくなり、連携も促されます。

つまり、例えばコンパスオフィスが提供するようなフレキシブルなオフィススペースは、新興企業とすでに活躍しているプロフェッショナル両者の熱意と願望に合うように、細部までデザインされているのです。

 

まとめ

東南アジア市場には、新興企業が事業を開始し成長するのに、ものすごく適した環境があります。多くのチャンスに溢れている上、適切なサポートシステムも配置されているので、今にも急進展するという企業は飛躍できるでしょう。環境は整備されていて、可能性は無限にあります。あなたのビジョンを実現させる場所へようこそ。

 

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