従来型賃貸オフィスとレンタルオフィスの比較 - コストとリスク
よく「坪単価で見れば絶対従来型の賃貸オフィスのほうが安い」と言われます。ただ、従来型の賃貸オフィスは、契約したままの環境では働くことができません。そこにさまざまな工事費などが上乗せされ、さらに数年単位の賃料の先払いが求められるため、結果としては非常に大きな資金が要求されます。一方でレンタルオフィスは、オフィスそのものの自由度はかなり限られるものの、すでにWi-Fiがあり、机、椅子、キャビネットといった最低限のものがそろっており、レンタルオフィス施設によっては、共用の複合機が使えたり、電話回線があったり、総合受付が来客の対応や電話対応をしてくれたり、会議室が併設されていたりするため、工事費用以外の費用も削減可能です。
例えば、あなたの会社が限られた予算で従業員を確保しなければならないとします。採用できるのは2人だけ。本当は営業を2人採りたいけれど、全員が出払ってしまってお客様からの電話や送付物に対応できないと困るから、一人派遣の電話番を採用する...という場合もあるのではないでしょうか。そんな時はレンタルオフィスの「総合受付」や「秘書サービス」などをうまく活用することを検討しましょう。来客対応、電話対応、送付物の受け取りなどを代行してくれたり、印刷やコピー、その他小さな仕事を依頼できます。このサービスを使える可能性があるのは、「総合受付」機能を持ったレンタルオフィスのみ。レンタルオフィスも多種多様なので、選ぶ際にはよく比較検討しましょう。もしレンタルオフィス施設に会議室があるならば、費用以上にリスク管理上のメリットがあるでしょう。完全にプライバシーが保たれる空間なのか、音声や映像が外から見えるような造りなのか、確認することが重要です。しかしながら、会議室がないレンタルオフィスを借りて、機密度の高い打ち合わせをお客様とするたびに外の喫茶店に出向くよりは、ずっと快適でリスクの低いミーティングとなるはずです。
また、従来の賃貸オフィスとレンタルオフィスの違いとしてもう一つ挙げられるのが、契約期間です。従来の賃貸オフィスは、基本3年程度の契約を前提としています。このため、例えば急に事業が拡大してオフィスのサイズを倍にしなければならなくなっても、すぐに立ち退くことはできません。また、事業が縮小した時も、下がる売り上げが見えているのに固定費を下げられない状況に追い込まれます。一方、レンタルオフィスは基本的に短期の契約が可能なので、例えば3ヶ月や半年などの短期で契約をしておいて、自動更新するような運用の仕方が可能です(検討しているレンタルオフィス運営会社とご相談ください)。このため、背負うリスクをかなり小さくすることができます。