働き方改革やリモートワークの推進により、日本の労働環境は急速に変化しています。柔軟な働き方が注目される中、これからは「アジャイルワーキング」が主流の一つになると考えられています。
この記事では、アジャイルワーキングとアジャイルな職場について、わかりやすく紹介します。アジャイルオフィスのメリットや、実際に取り入れる方法について詳しく見ていきましょう。
アジャイルワーキングとは
「アジャイル」の言葉は「機敏な、身軽な」などの意味を持ち、2000年 ごろのアメリカでソフトウェアの開発において、より柔軟に素早さを重視する「アジャイル開発」として技術者たちにより提唱された手法です。
チームを組んで、長期間かかるプロジェクトを小さく分割して、短期間に【要件定義・設計・開発・実装・テスト・運用】を回していくことで、途中で顧客やユーザーのフィードバックを得て、変更や修正に柔軟に対応します。結果的に、開発期間が短縮やコスト削減にもつながるとされる働き方です。
途中段階で顧客のフィードバックにすぐに対応することから、顧客重視の運営方法としても知られます。
IT・ソフトウエア業界でよく使われていたこのワークスタイルが、あらゆる業界へと波及し、今では「アジャイルな働き方」「アジャイル経営」「アジャイル型組織」など、広く用いられるようになりました。
小規模チームを編成して、柔軟かつ迅速に、スピード感を持って効率的に作業を進め、変化に対応することが重視されます。
「スマートワーク」「アクティビティ・ベースド・ワーキング」との違い
同じく昨今よく聞く「スマートワーク」や「アクティビティ・ベースド・ワーキング」と何が違うの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
スマートワークは、ICT(情報通信技術)を活用して、効率的に働く事を目的とするワークスタイルです。テクノロジーを利用し業務効率化により、場所や時間に縛られず業務を行うことができる働き方です。
アクティビティ・ベースド・ワーキング(ABW)は、働く場所をワーカーが選択できるワークスタイルです。仕事内容に適した場所を自ら選びます。オフィスには集中スペースや会議室、チームで作業できる場所など、多様な作業スペースが設けられているのが特徴です。
アジャイルなワークプレイスとは
アジャイルワークの特徴、小さく分割して、迅速に柔軟に、状況の変化に素早く対応するという考え方を、ワークプレイスに積極的に導入する企業が増えています。
日本では IBM や KDDI が、アジャイルなオフィスを取り入れたことで話題になりました。
アジャイルなワークプレイスは、従来の部署ごとに一人一人席が割り当てられた職場とは異なります。固定的でなく、自由に可変できるオープンな環境が特徴です。部署の垣根を超えて柔軟にチーム編成をし、知識や情報共有して、イノベーションを生み出し、業務をより効率的に回すよう工夫するワークプレイスです。
・フレキシブルで融通の効く環境
・少人数のチームでコミュニケーションを重視する
・自己裁量で効率的に動ける
ワークプレイスはオフィスに限らず、あらゆる仕事の場を含み、在宅勤務やシェアオフィス、コワーキングスペースなどでのリモートワークも自由に選択できます。
場所に縛られないアジャイルなワークプレイスは、状況に応じてリモートワークやオフィスで働くことができる「ハイブリッドワークプレイス」と相通じるところがあります。
アジャイルなワークプレイスに移行するメリット
アジャイルなワークプレイスを取り入れると企業やワーカーにとって、どのような利点があるのでしょうか?
アジャイルなワークプレイスのメリット
・自然災害や交通機関のトラブルに左右されず、どこからでも働ける
・フィードバックにすぐ対応でき、顧客満足度アップ
・小規模チームでコミニケーションが円滑に、密な関係を築ける
・仕事の優先順位を判断しながら目標に向かうため、自立性が育つ
・介護や子育てなどプライベートと両立でき、従業員の満足度アップ
日本が毎年直面する自然災害や昨今の緊急事態宣言など、先が読めない状況の中で、変化に適応しながら働ける環境を整えることが求められています。社会情勢の変化、顧客のニーズに迅速に対応できる働き方として、アジャイルなワークプレイスは今の時代に最適と考えられます。
アジャイルなワークプレイスに移行するを成功ポイント
従来の職場環境から新たなワークプレイスを導入する際は、スムースに移行できるよう、いくつかのポイントをおさえておく必要があります。
1. なぜアジャイルなワークプレイスを導入するのか意図を明確化して、全員で「目指すべき姿」の認識を共有する
2. IT ツールへの投資、ワーカーが効率的に最高のパフォーマンスを発揮できる環境、自宅以外にもシェアオフィスやコワーキングスペースなどのフレキシブルオフィスを整える
3. スピード感と実践(試行錯誤)を重視:優先順位を決めて、タスクを小さくして迅速に進める。問題の発見、優先順位の変更に応じて方向転換する
4. オープンに議論、フラットに情報共有、遠慮なくコミュニケーションが取れるようチーム内に心理的安全性を確保する
5.リモートでは対面と異なり表情が読めないため、一方通行にならないよう、こまめな応答を徹底する
新たな働き方へ移行するには、管理者、ワーカー、全員のマインドの変革が必要となります。研修などの機会を設け、共有することが大切です。また、新たなITツールを導入や、フレキシブルオフィスの設置などを成功に導くためには、専門家やプロの協力を仰ぐのがおすすめです。
アジャイルワーキングのまとめ
柔軟にかつ迅速に変化に対応するアジャイルワーキングは、少人数チームでスピード感を持ち、効率を高め、生産性向上させるためのワークスタイルです。
近年の不確実性の高い社会環境の中、企業の適応力と柔軟性がより必要とされています。
アジャイルワーキングの実現には、人数に合わせてスペースを簡単に拡大縮小できるフレキシブルなオフィスがおすすめです。契約期間が短期間から可能で、従来のオフィスのような大きなコストがかかりません。
コンパスオフィスでは、IT インフラや家具の揃った最新のオフィス、ご要望に沿ってカスタマイズされたワークスペースまで、様々なオプションを用意してサービス提供しています。
東京から海外のビジネス中心地にオフィスを展開し、コンパスオフィス専門 IT チームがご要望に合わせて対応、柔軟な契約期間で利用可能で、設備投資や時間を大幅に削減できます。
アジャイルなワークプレイスについてのご相談は、チャット、電話、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。